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外壁塗装における下塗り塗料の重要性と種類

外壁塗装における下塗り塗料の重要性と種類について

目次

1. 外壁塗装の下塗り塗料とは?

外壁塗装の工程には、大きく分けて「下塗り(プライマー)」、「中塗り」、「上塗り」の3つの工程があります。この中で、下塗り塗料は最初に行う工程で、塗装の仕上がりと耐久性を左右する非常に重要な役割を担っています。下塗り塗料は、単なる「下地作り」ではなく、外壁材と中塗り・上塗り塗料の密着性を高めるために使用されます。

もし下塗りが不十分であったり、適切な塗料を使用しなかったりすると、後から塗った塗料が剥がれやすくなり、塗装の寿命が短くなるリスクがあります。そのため、下塗り塗料の選定は外壁塗装の成功を左右する重要なポイントとなります。

【 施工例 】

① 外壁 下塗り前
外壁 下塗り手元
② 外壁 下塗り手元
外壁 下塗り途中
③ 外壁 下塗り途中
外壁 下塗り完了
④ 外壁 下塗り完了

2. 下塗り塗料の重要な役割

下塗り塗料が果たす役割は主に以下の3つです。

① 外壁材との密着性の向上

外壁の表面は、長年の雨風や紫外線の影響を受けて汚れや傷みが生じています。これらの状態のまま上塗り塗料を塗布すると、外壁との密着力が弱くなり、塗膜が剥がれやすくなります。下塗り塗料は、外壁と上塗り塗料をしっかりと接着させる接着剤のような役割を果たし、長期間にわたって塗膜を維持するための基盤を作ります。

② 外壁の補修効果

外壁の小さなひび割れや傷を埋める効果も持っています。特に、ひび割れが多いモルタル壁や経年劣化が進んだ外壁には、下塗り塗料を使うことで、表面をなめらかに整える効果があります。これにより、仕上がりの美しさが向上します。

③ 塗膜の耐久性向上

下塗り塗料は、外壁材が吸収する水分を防ぐバリアの役割も果たします。これにより、塗膜の耐久性を高め、防水効果を長持ちさせることができます。特に、湿気の多い地域ではこの効果が顕著です。

3. 下塗り塗料の種類とその特徴

下塗り塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ特性が異なります。外壁の素材や状態、求める耐久性などに応じて適切な塗料を選ぶことが重要です。以下に代表的な下塗り塗料の種類と特徴を紹介します。

① アクリルシーラー

  • 特徴:最も一般的な下塗り塗料で、コストパフォーマンスに優れています。アクリル樹脂を使用しており、外壁にしっかりと密着して、上塗り塗料の吸い込みを防ぎます。
  • 適用素材:モルタルやコンクリート、サイディングボードに広く使用可能。
  • メリット:比較的安価で使いやすく、多用途に対応。
  • デメリット:耐久性は他の塗料に比べるとやや劣るため、長期間の耐久を求める場合には不向き。

② エポキシシーラー

  • 特徴:エポキシ樹脂を使用しており、非常に高い密着力を持つため、外壁の補修や防錆効果に優れています。また、防水性能が高く、外壁内部への水分侵入を防ぎます。
  • 適用素材:コンクリート、モルタル、金属など多様な素材に対応。
  • メリット:防水性と耐久性に優れており、特にひび割れが多い外壁に最適。
  • デメリット:他の下塗り塗料と比較してコストが高い。また、扱いが難しく専門的な知識が必要です。

③ フィラー(下地調整材)

  • 特徴:外壁の凹凸を整えるための塗料で、モルタル壁やコンクリート壁などに使用されます。下地の不陸(平滑ではない部分)を調整し、上塗りの仕上がりを美しくする効果があります。
  • 適用素材:モルタル、コンクリートなどの粗い表面。
  • メリット:外壁の表面を滑らかにし、仕上がりの美しさを向上させる。
  • デメリット:乾燥に時間がかかるため、工期が長くなることがあります。

④ ウレタンシーラー

  • 特徴:ウレタン樹脂を使用した下塗り塗料で、弾力性があり、ひび割れしやすい外壁にも適しています。特に外壁が揺れたり動いたりする場合でも、柔軟に追従します。
  • 適用素材:木部、モルタル、サイディングボードなど。
  • メリット:弾力性が高く、ひび割れの防止効果がある。
  • デメリット:価格が高めで、他の塗料と比べると耐候性が劣ることがある。

⑤ ステインプライマー(木部専用)

  • 特徴:木部専用の下塗り塗料で、木材に浸透して保護する効果があります。木部は外壁の中でも特に水分を吸収しやすい素材のため、この塗料でしっかりと防水・防腐処理を行います。
  • 適用素材:木製の外壁やウッドデッキなど。
  • メリット:木材内部に浸透し、腐食やカビの発生を防ぐ。
  • デメリット:木部専用のため、他の素材には使用できない。

4. 下塗り塗料を選ぶ際のポイント

下塗り塗料の選択は、上塗り塗料の性能を最大限に引き出すために非常に重要です。選ぶ際には、以下のポイントを考慮しましょう。

① 外壁材に合わせる

外壁材によって適した下塗り塗料は異なります。例えば、モルタル壁にはフィラーが、金属にはエポキシシーラーが適しています。自宅の外壁材に合わせて最適な塗料を選びましょう。

② 上塗り塗料との相性を確認

下塗りと上塗り塗料の相性は非常に重要です。同じ系統の塗料を使用することで、塗膜の密着性が向上します。上塗り塗料がシリコン系なら、下塗り塗料もシリコン系シーラーを選ぶと良いでしょう。

③ 耐久性とコストを考慮

下塗り塗料は塗装全体の耐久性に直結しますが、価格が高ければ必ずしも良いとは限りません。建物の立地や使用目的に応じて、コストパフォーマンスを考慮した選択が求められます。

5. まとめ

下塗り塗料は、外壁塗装の品質を左右する非常に重要な要素です。適切な下塗りを行うことで、外壁の耐久性が向上し、長期間にわたり美しい外観を保つことができます。外壁塗装を検討している方は、下塗り塗料と上塗り塗料の相性を十分検討し外壁塗装を成功させましょう。


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